170:1[sage]
2010/09/10(金) 17:01:34.89 ID:fnPPJpYo
ダルクの少ない所持金から500DPが失われるのは相当の痛手だった。
壺無しで入浴するか? でも間違いなく荷物がかさばるし、濡れて困るものも多いし――。
『ナイなら今日は残念でしたってことデー』
「くっ……うう……」
師匠の話の印象から、てっきり無料で借り受けられるものと思い込んでいた。
まさか金を取るなんて……これは公共財産であるバーニングブラッドの理念に反するのでは? しないか。困った。
『ックックック』
「!?」
次の瞬間、壺魔人のおどけるような仕草とともに大声量の種明かし。
『ターダーダーヨッ! タダ!!』
「な、なに」
壺魔人は、自身が入っている壺の表面模様のように高笑いした。
『イヤー初めての人脅かすの楽しくてネ、500DPはジョーダン、ごめんネ』
「……な、なんだびっくりしたぞ!」
酷い冗談だ、やっぱり見たままの禍々しい性格!
まぁ、ずっとこんな稼業(ボランティア?)に勤しんでいればヒマにもなるだろうが、まったく人が悪い。
初めて訪れる者への洗礼なのだろうが、この手の冗談はやられる側はたまらない。とかく外の世界は怖いところだ。
しかし無料で壺を借りられることには安堵。なんといってもダルクは金欠なのだ。
危うくウィンから宿泊料をせびりかねないところだった。
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