過去ログ - 闇霊使いダルク「恋人か……」
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73:1[sage]
2010/06/14(月) 17:34:08.50 ID:kHbM8s2o

「ええとなんだっけ、そうその、宿屋は? 行ったことないのか?」
「あるけど……お金かかっちゃう」
「じゃあ友人は? いる? この近辺に」
「いるよ。いるにはいるけど……」
「けど?」
「いつまでも・あまえているのも・なんだかわるい。うぃん」
「字余り過ぎだ」
「んー……このところ忙しそうだったから……」

 友人宅に常駐している身というわけだったか。
 その友人に悪いと思ったから出たというより、追い出されたと考えた方が自然だ。
 何だかこのまま流されると、この家まで寄生されそう。それはまずい。

「だいたいなんでこの家なんだよ」
「ふぇ?」
「野宿ならその辺でいいだろ。なんでわざわざ人ん家の屋根の上で」
「だって外で寝ると危ないもん」
「屋根の上も同じだろう」
「んーん。家は別。魔よけの結界が張ってある」
「え? そ、そうなの?」
「知らないの? この辺にある家って、ふつうそうなってるよ」
「……それは知らなかった」
「この家、誰もいないみたいだったから、お泊りスポットの一つにしてた」
「こら」

 ダルクは合点がいく。
 無人の家は、誰かが野宿するには打ってつけの隠れ蓑という訳か。
 ウィンがこの家に訪れたのは、別に偶然でも運命でも何でもなかったんだ。
 い、いや運命とかいうのは別に関係ないが――。



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