過去ログ - 【駒鳥の】ローゼンメイデンが普通の女の子だったら【帰り道】
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24:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/10/09(土) 12:31:58.19 ID:vQzt6720
それは、幸せな夢だった。

私はお父様が選んでくださった純白のお洋服に身を包み、微笑みを浮べていた。
私は、とっても幸せだった。
でもそれは、素敵な服のせいではなく、もっと、もっと、大きな愛が私を包み込んでいてくれたから。

幸せそうに微笑む私の姿を見て、お父様も優しい笑みを浮べる。

ただ笑顔を交し合うだけの、そんな時間。
それでも私には……私達にはとても大切で、幸せで、満たされた時間だった。

不意に、私の右側に見えていた世界だけ、夜でも訪れたように暗くなった。
お父様の姿も、闇に飲まれて見えなくなる。

私は必死にお父様の姿を探そうと、残った左目だけで周囲を見渡す。
でも、もう、お父様は見つからない。

お父様、お父様お父様お父様、どこに居るのですか。

悲しみと恐怖とが交じり合った感情が、津波のように私を押し潰す。
私は、突然の不安に壊れそうになる心のまま、何の意味も成さなくなった自分の右目に手を添える。
まるで眼窩から生えでもしたような白い薔薇の花弁が指先に触れ

私はそこで、目を覚ました。



      ―※―※―※―※―
        薔薇色の日々
      ―※―※―※―※―


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