過去ログ - 【駒鳥の】ローゼンメイデンが普通の女の子だったら【帰り道】
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33:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/10/09(土) 12:40:02.03 ID:vQzt6720
「それで、ばらしーちゃんは、またお父様の転勤でこの町に?」
「……ううん……」

今度は薔薇水晶の事を聞こうと尋ねてみると、彼女は小さく首を横に振り答えた。

「……お父様……脱サラした……」

意外な返答に、私は思わず「えっ」と驚愕の声を上げてしまった。
薔薇水晶はそんな私の反応に気を悪くするどころか、むしろ大いに同意すると言わんばかりにため息を付いた。

「……退職金や貯金で……お店開くって……」
「お店、ですか」
「……うん……夢だった……って言ってた……」

薔薇水晶は少し頬を膨らませて不満そうにして、相変わらず口数は少ないものの、続けた。

「……お陰で……料理も、洗濯も、お買い物も……全部、私……」

その表情は、怒っているというより、拗ねているといった方が適切な気さえする。
私にはそんな彼女が、とても微笑ましいものに思えた。

そうして歩く内、私達は、私の使っている駅の近くの商店街……の端に辿り着いた。
真新しい看板と、準備中と書かれた看板。
どうやらここが彼女の父親のお店らしい。

薔薇水晶が荷物を下に置き、閉まっていたシャッターを半分ほど開いた。

「……散らかってるけど……来る……?」

私の手を取りながら、薔薇水晶はそう尋ねてくる。


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