過去ログ - 【駒鳥の】ローゼンメイデンが普通の女の子だったら【帰り道】
1- 20
42:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/10/11(月) 21:40:27.84 ID:GAMgu6k0

「ところで、こちらにはいつ帰っていらしたのですか?」

私のその質問に答えたのは、正面に座る槐さんではなく、お盆にカップを乗せた薔薇水晶だった。

「……昨日……」

薔薇水晶はそう言いながら、私と、槐さんの前にカップを置く。
それから、私の隣の席にカップを置き、そこに座った。

「あら、そうでしたの。
 それにしても、せっかく帰ってきたというのに、私に連絡も無しだなんてあんまりではありません?」
「……ごめん、きらきー……引越しの準備で……忙しかった……」

「店を開くにあたって何かと準備が要ったから、引越しの事は薔薇水晶に任せっきりになってしまったんだよ」
「……大変だった……」
「感謝しているよ、薔薇水晶」

少しむくれた薔薇水晶に、槐さんは微笑みかける。
とても優しく、柔らかで、そして暖かな空間。
その中で、私もまた、静かに、幸せそうに笑みを浮べていた。

それから私達は、改めて近況の報告をしあった。

中でも、薔薇水晶がこの数年の間に、いくらかはしっかり者になってきた事は、私にとっても嬉しい変化だった。
あまり人付き合いが得意ではなく、とっても泣き虫さんだった彼女が……
無口なのは変わってないけれど、それでも、優しく、強く成長してくれたみたい。

槐さんはと言うと、彼の言葉をそのまま使うなら「僕は相変わらずだよ」との事。
あの頃と同じように、落ち着いた空気を纏わせながら、やさしく微笑んでくださった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
342Res/324.29 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice