過去ログ - 【駒鳥の】ローゼンメイデンが普通の女の子だったら【帰り道】
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87:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/10/24(日) 00:20:32.09 ID:2Lqc5S60
今回は、上に乗せるジャムは市販の物でしたが、次はジャムも手作りに、というのも素敵。
私がそんな風に想いを馳せていると、カツカツと階段を上ってこちらへと向かってくる足音が聞こえてきた。

「随分と良い匂いがするが、ケーキでも作っているのかな」

お仕事用の前掛けを付けたままの槐さんが、リビングへと入ってき、テーブルに着く。
薔薇水晶はふるふると首を横に振り「……クッキー……」とだけ答えた。

「もうすぐ焼きあがりますし、お茶も淹れますので、よろしければご一緒にいかがでしょうか?」

棚からポットとカップを取り出した私に、槐さんは静かな表情で頷いてくれる。

お湯を沸かし、買ったばかりの真新しいリーフをポットに入れる。
きっと紅茶が出来上がる頃には、クッキーも完成するだろう。
沸いたお湯をポットに入れ、蓋をして葉が広がるのを待つ。
オーブンが軽快な音を立てて時間が来たことを知らせてくれる。
ブカブカの手袋みたいなミトンを手につけて、オーブンからトレーを取り出す。
カリカリに焼きあがったクッキーをお皿に移して。
その頃には、紅茶も出来上がり。

お盆にポットとカップを3つ。それと、クッキーを盛った皿を乗せて、私もテーブルに着いた。

「まだ熱いので、もう少し待たないとヤケドしてしまいますわよ?」

虎視眈々とその様子を観察していた薔薇水晶が、私の言葉で伸ばしかけていた手を止める。
それから彼女は、ジッと、クッキーを睨みつける作業に没頭し始めた。

「うふふふ……あらあら、そんなにお熱い視線を送っていたのでは、
 せっかく綺麗に焼きあがったのに焦げてしまうのではないでしょうか?」
 


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