過去ログ - 【駒鳥の】ローゼンメイデンが普通の女の子だったら【帰り道】
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87:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/10/24(日) 00:20:32.09 ID:2Lqc5S60
今回は、上に乗せるジャムは市販の物でしたが、次はジャムも手作りに、というのも素敵。
私がそんな風に想いを馳せていると、カツカツと階段を上ってこちらへと向かってくる足音が聞こえてきた。

「随分と良い匂いがするが、ケーキでも作っているのかな」
以下略



88:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/10/24(日) 00:21:06.08 ID:2Lqc5S60

薔薇水晶の様子に私がそう冗談を言うと、槐さんが可笑しそうに、控え目に笑う。
私も、彼に視線を向けて……そして、自然と笑みを浮べた。

あぁ、なんって平和で幸せな空間なのでしょう。
以下略



89:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/10/24(日) 00:21:47.24 ID:2Lqc5S60
「それでは、お布団の準備だけでもしておきましょうか」

私がそう言うと、薔薇水晶も「ん」と短く答えてから動き出す。
彼女は自分のベッドがあるので、私の寝る布団を床に敷く。
以下略



90:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/10/24(日) 00:22:22.21 ID:2Lqc5S60
私は真っ暗な部屋で、薔薇水晶のベッドに腰掛けた。

闇の中で、時計の秒針が規則正しいリズムを刻む。

時折、どこか遠くを車が走る音が聞こえる。
以下略



91:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/10/24(日) 00:22:51.38 ID:2Lqc5S60

槐さんは何も言わず、机に向かったまま人形作りを続ける。
その背中を、私はただ見つめる。

しばらくしてから、私が足を一歩踏み出すのと、彼が作業の手を止め振り返ったのは同時だった。
以下略



92:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/10/24(日) 00:23:18.65 ID:2Lqc5S60

「……どうか……」

心臓と耳が繋がってしまったように、自分の鼓動が、大きく聞こえる。
以下略



93:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/10/24(日) 00:23:48.51 ID:2Lqc5S60

「どうして……!」

私は叫ぶように言いながら、再び彼に手を伸ばす。
でも、私の手は彼に届かなかった。
以下略



94:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/10/24(日) 00:24:16.86 ID:2Lqc5S60

ベッドに腰掛け、ただぼんやりと時間を過ごす。
頭に霧がかかりでもしたように、私は何も考えてなかった。

やがて、朝日が昇るのがカーテン越しに見えた。
以下略



95:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/10/24(日) 00:25:37.08 ID:2Lqc5S60

ご飯を何も食べてない事を思い出した。

どうでも良い事のように思えたので、忘れる事にした。
以下略



96:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/10/24(日) 00:26:10.72 ID:2Lqc5S60
「……来て……!」

薔薇水晶は、彼女にしては珍しく強い口調でそう言い、寝ている私の手を引っ張った。
ぼんやりとしていた頭が徐々に覚醒し……私は彼女がとても怒っている事に気が付いた。
以下略



97:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/10/24(日) 00:26:39.67 ID:2Lqc5S60
しばらくの沈黙の末、最初に動いたのは薔薇水晶だった。
彼女が槐さんに睨むような視線を向ける。
すると、彼は諦めたように深いため息をついた。

「確かに……」
以下略



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