836:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/28(金) 06:25:04.09 ID:HWZ192fXP
建宮「情報が向こうからやってきた、だと? それは怪しい事この上ないのよな」
五和「私もそう思います。それに、この封筒なんですが」
封筒の口を閉じて、封を閉じた証として押されたであろうスタンプを見る
対馬「……コレ、横木瓜の印」
日本の良く有る家紋の種類の一つに木瓜紋がある。その体系の一つが、彼らの目の前にある横木瓜
その家紋の中にある、斜め二本の溝が中心で重なっている。傾ければ、そう、それは十字となる
それはつまり、比較的見かける家紋に十字教徒としての十字を潜ませた、隠れ十字の象徴だった
この様な日本の隠れ十字教のマークを、アメリカで見せつけられるということは
建宮「これは、俺達のことが、誰かにバレているということなのよな」
言って、硬い表情を浮かべて何かを考えている教皇代理の顔に、周り二人視線が集まる
建宮「全く、俺達の性質をよくもご理解して下さったものよな。まさかとは思うが五和、その封筒を渡してくれ」
五和に伸ばした建宮の手の上に、封筒が渡される
建宮「俺達を知っている奴が、俺達がフェイクばかりの天草式と分かっててやっているのなら」
言って、ポケットの中から取り出したライターで封筒に火を付けた
僅かに火が触れた瞬間、ブァッ、と一瞬で青い炎が不自然に封筒を包み
燃え残った建宮の手には、一枚の名刺サイズの紙が残って、そこに青い光を伴って文字が一字ずつ浮かび上がっていった
建宮「やっぱりな。これも"封筒すなわち情報を中に包む物=情報その物ではない"という概念そのものに真っ向から逆行した、フェイクだったのよ」
建宮「女教皇が関わっていない情報なら、情報としての存在が俺達にとってフェイクでしかない。五和、お前の持っている紙に書かれていることが本当であれ嘘であれ、俺達にとってはそれ自体はフェイクだったのよ。まず俺達にそれを伝えて、そしてこの家紋の罠に気付くというステップを踏まえさせたということは、これを俺達に回した奴が本当に伝えたかったことは、封筒から燃え残るように術式を施されている、この紙に有る内容なのよ」
じっと、その名詞サイズの紙に文字が浮かび上がるのを見る建宮
対馬「それ、何が書いてあるの?」
建宮「"神裂火織の事が知りたくば、以下の場所に来られたし"、だ。わざわざ日本語で、それも草書体の縦書きで寄越しやがったのよ」
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