900:名前の欄に何か書きこもうとして、途中で書き込んでしまう事ってあるあるだよなorz[saga]
2011/02/12(土) 01:31:23.56 ID:hj2t/feYP
イェス「君は恐らくその現場に立ち会って、協力したのだろう? この混沌を招いた原因に」
上条「この混沌を招いた原因だって?」
イェス「そう。まるで"時間を巻き戻したかの様な"術式の事だよ。そしてなによりその原動力として、地球規模の静止エネルギーを使った事」
イェス「これが全ての原因であり、君の罪であり、もしかしたら役割だったのかもしれない」
上条「役割? それより、何でお前が"時項改変"について知っている?」
イェス「"時項改変"というのか、あれは。読んで字の如く、なんともその通りの名前だ。そして知っているも何も、この地球上の大半の人間が"知っている"事だよ、それは」
上条「……なんだって?」
イェス「知っている、と言うよりは知覚はしているというべきなのだろうね。普通の人間は根本的に何が起きたのか理解できる訳の無いエネルギーの働き方をしている過程で、それが実の記憶として思い出さない様な力がかかっている為に、多くの人間にとっては、6日ぐらい前からやたらと既視感が多いな、程度に思っていることだろう」
イェス「だが中には特別な資質によって、私の様にその変化自体をリアルタイムで気が付き観察していた者以外でも、例えばその記憶にかかっている力を弾き返すなどして、思い出してしまう人間もいるかも知れない」
イェス「そして根本的に時間そのものが逆方向に動いたならば、その術式を行使した存在でも無い限り、私ですら記憶を持ち越すのは不可能だ」
上条「ならお前は、どうして知ってるんだよ」
イェス「言っただろう? 本当に時間そのものが逆に動いていたならば、と。簡単な話だ。時間そのものが逆行した訳ではないということさ」
上条「……どういうことだ?」
イェス「"時間逆行"ではなく、"時項改変"という名前。誰が付けたのかは知らないが、それが全てを物語っていると言える。君も違和感を感じたことがあるんじゃないのか? 時間の逆行では有り得ないことが、まるで"前"との続きであるような事態が起きたりなどして」
イェス「つまり、時間そのものを逆にしただけではなく、進む事しかない同一時間軸上に、物や人に到るまで全ての存在について、過去に有ったそれらと合うように、再びその過去と同じ場所と同じ状況に置くことで、あたかも時間が逆行するように見せかけているにすぎないのだよ」
イェス「空間移動や物を動かす魔術というものは、どうやら非常にポピュラーなもののようでね。"時項改変"とやらも、性質的にはそういう術式を拡大したものであって、制御可能なエネルギーと化した地球も含めて、再配置しただけなのだ」
イェス「故に、"時項改変"が発動したその時に生きていた生命には、戻った10日あまりの時間にあった出来事の記憶が有る。一方でこの限定に入らなかった生命はどうなったのか、予想できるかい?」
上条「戻った記憶を持ってないってことか」
イェス「その通り。その条件は、"時項改変"の際に生きていたかそうでないか。その時に死んでいた者は、戻った10日より以前の記憶を持って、原子レベルで再構成されている」
イェス「考えてみればすぐに分かることだ。生きていた人間は過去の場所に配置するだけだが、死んでいる人間は作り直すしかないからね」
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