361:以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[saga]
2010/12/21(火) 18:59:35.61 ID:mFjspvM0
膝までの長い髪を乾いた風になびかせるシャナの前を行くジオン兵がウェスタンドアを開いて酒屋に入る。
アルコールとタバコと硝煙――それとドラッグの匂い。ジオンの高官が来ているというのに、場は怒号と交渉で個々に盛り上がっていた。
シャナ「――ッ!?」
見られている――いや、このざらついた感覚はそう、見透かされているようだ。
シャナはその視線を探す。いた。一番端のカウンター。
浅黒いインド系の肌の女だ。年齢はよく十代であることは確かだが、一にも見えるし九にも見える。
目が合ったとき、薄く微笑んだ。それは娼婦が客を取るための媚びたものではない。
シャナ「お前、何を見た?」
まっすぐにその女の許へ行き、シャナが訊ねる。
「あなたたちの後ろにあるもの……奪ったものかしら」
シャナは驚愕した。この女には、正しいものが見えている。
女の額でヒンドゥー教徒のビンディーがつぶらに光る。
シャナ「お前……名前は?」
「……ララァ。ララァ・スン」
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