過去ログ - 唯「まじーん、ごー!」
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459:今日はここまでです。十七歳かわいいよ十七歳。[saga]
2011/02/04(金) 20:09:58.22 ID:+wVdkKfg0

『やはり、アリーヌ……まさか君が生きていたとは……』

『死んでいなくてがっかりしたか! アタシはお前を殺すために恥辱を噛み締めてきたんだ!』

『待ってくれ! アリーヌ、君は誤解をしている!』

『今さら何を言う!』

 ヴィーッ! ヴィーッ! EMERGENCY MODE! 発動! パイロットは直ちに脱出を――

『何の音だ、アリーヌ……やめろ! 僕は君を愛している!』

『愛だと……? ははは! そう言ってまたアタシを辱めるつもりか! あの時のように!!』

 7、6、5、4……カウントダウンが落ちていく……

夕映「アリーヌさぁぁぁぁぁん!」

 ゲッター1が手を伸ばす。ゲッターの膂力ならば、コクピットだけを掴み無理やりに引き千切ることが可能なはずだ――が……

 2、1……

 もはや、手遅れであった。

のどか「ゆえっ! だめぇぇぇぇ!」

 転瞬――緊急停止させられたゲッター1の見下ろす大地が紅く燃え上がった。

夕映「あ、あぁぁ……」

『間に合わなかったか……』

 ガンタンクには自爆装置に加えてハイパーナパームが積み込まれていたらしい。
 周囲一帯を焼き尽くす業火にまみれてダブデはまずホバークラフトを失い、動力部が爆発し、乗員が脱出する暇もなく炎に包まれていく。

 砂漠を染め上げる色の濃い炎と黒い煙は、死神が地獄の門を開いたかにも見えた。

『すまない……私がジャブローの決定を止められなかったばかりに……』

 レビル将軍は、アリーヌを初めとするクライド技術中尉の同僚たちに出奔の真相を報せようとしていた。
 だが、リアリティの追求をするジャブローの司令部が、それを許可せず無情な仕打ちを行ったのだ。

 皮肉にも、この焦熱を機に苦戦を続けていた第44旅団は中核を失ったジオン防衛ラインを突破することに成功し、連邦軍のジャブロー攻略の大きな楔を打つこととなる。

 元終身刑の非正規兵ゆえに公式記録にはないが、アリーヌ・ネイズン技術中尉が率いたRTX-440ガンタンク小隊の戦闘記録はダブデ級2隻、モビルスーツ二十数機、戦車十数輌、塹壕突破2溝――熟練兵の少ない連邦機動兵器の戦果としては最大級のものであった。

「そんな……クライドが……クラ、イ……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 ゲッターロボが飛び去り、陸上戦艦第4打撃部隊の砲撃が始まる直前の絶叫は、誰の耳にも届いてはいなかった――……」


 第十六話 戦線! 死に神の燃ゆるオデッサ! 完!



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