541:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga ]
2011/02/18(金) 19:07:25.80 ID:iMG0wGKN0
第四話
『目覚めよ……勇者……目覚めよ……勇者!』
佐世保 とある中学校
一橋ゆりえ「あのね、光恵ちゃん、怒らないで聞いてほしいんだけど……」
四条光恵「なに、どうしたの、ゆりえ?」
ゆりえ「私、神様になっちゃったみたい……」
光恵「はぁ!? 神様って何の神様よ」
ゆりえ「それはわからないんだけど……ずっと声が聞こえるんだ……目覚めよ……とか、神に……とか」
光恵「それは普通に幻聴じゃない? 病院行ったほうがいいわよ」
ゆりえ「そうかなぁ……?」
三枝祀「いいえ、それは一橋さん、それは本当にあなたが神様になったのよ!」
ゆりえ「わっ!?」
光恵「さ、三枝さん、どうしたの、いきなり……?」
祀「一橋さん、私が来福神社の巫女だってことは知ってるわよね」
ゆりえ「う、うん」
祀「その私が言うんだから間違いないわ! あなたは神様になったのよ! 神様ゆりえちゃんよ!」
ゆりえと光恵は昼休みに学校の屋上に行って、祀が儀式の準備をしているのを待つ。
ゆりえ「やっぱり無理だよぉ。神様なんて……」
祀「まあまあ、とりあえずやってみてよ。本当にゆりえちゃんが神様になったんなら、これで洗礼を受けられるはずだから」
ゆりえ「うぅ〜ん、でも神様を呼ぶなんて、どうすればいいの……?」
祀「えっとね、とりあえず神様としての言葉を決めてくれればいいかな。もし成功すれば何かしらの形で答えてもらえるから」
ゆりえ「神様としての言葉ってどんなの……」
祀「う〜ん、適当って言っちゃおかしいけど、まあ、神様としてのゆりえを象徴するような言葉かな」
ゆりえ「私を象徴するような言葉って……私、勉強も運動もできるわけじゃないし……」
光恵「だったら、中学生の神様でかみちゅでいいじゃない」
祀「いいわね、それ!」
光恵「結構、適当に言ったんだけどね……」
祀「いいじゃない。中学生の神様でかみちゅ! うんうん、これで我が神社は安泰ね」
ゆりえ「うぅ〜……」
祀「さぁさぁ、ゆりえちゃん、思い切って言っちゃいなさい」
ゆりえ「う、うん……」
ゆりえは目を閉じた。空の音がよく聞こえる。そして、それに混じって声がゆりえの耳に届いた。
『勇者よ……神を……呼ぶのだ……目覚めよ、勇者!』
ゆりえ「(この声……あなたは誰……私に呼びかける声……)
『妖魔帝国が来る……目覚めよ……勇者……目覚めよ……』
ゆりえ「か〜み〜ちゅ〜っ!」
『ラァァァァァァァァァイディィィィィィィィィィィィィィィン!!』
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