640:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga ]
2011/02/27(日) 17:38:26.58 ID:xzchfqAl0
ハルヒ「何よ、キョン」
キョン「しょ、所属不明のメタルアーマーがこっちに急接近している!」
ハルヒ「何ですって!?」
驚愕はシノよりもハルヒのほうが大きかった。
それを見たシノは、もしもこれが演技だとしたら、女優賞ものだと思った。
海晴「シノちゃん! こっちに戻ってきて!」
海晴のほうにもホワイトベースから不明機の情報が入っていたらしい。
シノが踵を返したとき、長門が目を大きく開いて空を見上げた。
長門「来る……!」
彼女が向いたほうをその場の全員が見上げると、高速で接近してくる物体があった。
ハルヒ「全員! 逃げ……伏せなさいっ!」
ババババババババババババッ! 飛行物体が両手に持っていた巨大なハンドレールガンが火を噴いた!
ハルヒの声で姿勢を下げたシノの十数センチ先にいくつもの穴が空いた。
もしも、彼女の声に従わずに動いていたら、今ごろは血だらけで伏せることになっていただろう。
未確認機が頭上を通り過ぎた。一瞬翳った大空に再び太陽が差したとき、黒い斑点が二つ見えた。
キョン「手榴弾っ!?」
キョンの声に全員が戦慄する。手榴弾といってもただの手榴弾ではない。
メタルアーマーが使う手榴弾だ。その真下にいる人間が避難して助かる威力ではない。
キョン「くっ!」
持ちっぱなしになっていた短銃を空に構えるが、太陽の光りが強くて目が眩む。
それでもとにかく撃とうと引き金に指の力を込めようとしたとき、横から何者かが短銃に手を伸ばし、ひったくった。
キョン「な、長門!?」
とても小柄な少女から出たとは思えない強い力にキョンが面食らっている間に、片膝を立てて短銃の照準に目線を重ねた長門有希は小さな唇から僅かに聞こえる程度の声で呟いた。
長門「パーソナルセキュリティーエリアを拡大――敵対物質捕捉――誤差修正――」
ハルヒ「有希! 何をしてるの!? 早く逃げなさい!」
長門「――風向――弾道予測完了――命中率100%――発射」
ドゥッ! パァンッ! 教本に載るような隙のない姿勢から、発砲音が二つ響いた。そして――
ドゴォォォォォォォォォォォォンッ!! 轟音と爆風が辺り一面を覆いつくした。
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