649:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga ]
2011/02/27(日) 17:45:52.83 ID:xzchfqAl0
一方で、ホワイトベースは騒然としていた。
突如レーダーに侵入してきた無数のドローメに、香月シノンは矢継ぎ早に指示を出して乗組員達に行動させている。
まだ少女の域を脱し切れていない彼女の指揮能力も、度重なる実戦の中で確実に培われていた。
シノン「ゆりえさん、出られますか!?」
ゆりえ「はい! ライディーン、いけます!」
シノン「ライディーン、発進!!」
ゴッドバード形態のライディーンが飛び出し、空中でライディーンに変形する。
ゆりえ『ラァァァイディィィィィィン!』
シノン「ホワイトベースは敵との接触を避け、ヒカルさんたちの救援に向かいます。アルトアイゼンは直援に回ってください」
霙「了解した。アルトアイゼン、出る」
空になった格納庫を見て、シノンはオペレーターのほうを見た。
シノン「それで、先ほどのアレはわかりましたか?」
連邦兵「はい、どうやら敵の戦艦のようです」
シノン「まあ、そうでしょうね……ドローメが出てきたということは、妖魔帝国のものでしょう」
改めてモニターに映し出されたそれを、シノンはやはり疑わざるを得なかった。
戦艦と判断したものは、巨大な人間の手にしか見えないのだから。
ゆりえ『ゴォォォォッド・ミサァァァイル!』
地鳴りのするような声がライディーンの口から発せられ、羽のあるミサイルが近くのドローメを落とす。
ゆりえ『ゴォォォォォッド・ブゥゥゥゥゥメラァァン!』
左手の楯が弓状に変形し、それを投げつける。雑草を刈り取るかのようにドローメが爆発して墜落していく。
それを妖魔帝国岩石戦艦・大魔竜ガンテの中から見ている影が笑った。
シャーキン「フフフ、あれがライディーン……一万二千年前に我々妖魔帝国を地の底に沈めた忌まわしき巨神か」
均整の取れた青白い体にぴったりと軍服を着込んだ妖魔帝国のプリンス・シャーキンは細い顎に手を当てて顔の上半分を多い隠す仮面の目をキラリと光らせた。
シャーキン「よかろう、バラオ大帝復活を前に、奴を血祭りに上げよう。化石獣バストドンを出せ!」
ゆりえ『な、何か出てくる!?』
ガンテから出てきたのは真っ青な巨人、化石獣バストドンだ。
シャーキン「やれ、バストドン!」
バストドン「ぐおぉぉぉぉぉぉ!」
ドドォンッ! 化石獣の体当たりでライディーンが倒される。
ゆりえ『きゃあぁぁっ!!』
バストドン「がおおぉぉぉぉぐ!」
ゆりえ『やられちゃうっ!? やりかえさなきゃ!』
つかみ掛かってくるバストドンにゆりえは左腕を上げた。
ゆりえ『ゴォォォォォッド・ブレイカァァァァァ!』
ズバァッ! 弓状に変形した楯で円を描くように切り付けると、バストドンの両腕が落とされる!
ゆりえ『や、やったぁ……!』
シャーキン「やるな、ライディーン。だが、バストドンはその程度ではない!」
バストドン「がおぉぉおぉっ!」
ぞるっ。まっさらな切り口を見せるバストドンの両手首から剣が出現した!
ゆりえ『そんなぁっ! ずるいよぅ!』
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