665:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/02(水) 15:46:30.10 ID:mnu8E9pc0
天草シノは暗い道を走り続けていた。
シノ「いったい、ここは……」
周囲には明かりもなく、目指すべきものも見えない。
だがシノは走らなければならない予感に駆られ懸命に足を前に運んでいく。
シノ「私は、何を……」
何も見えない。わからない。聞こえない。
自分が走っている感覚さえなくなってくる。
シノ「うぅぅっ……」
次第に足が重くなってきた。
まるで、泥の中を進んでいるようだ。
いや、違った。
シノ「あ、あぁぁ……」
沈んでいた。
シノの足が、もうくるぶしから先が見えなかった。
だんだんとシノの体が闇に包まれていく。
膝、腿、腰……まるで泳ぐように上半身を動かしてシノは前に進もうとする。
だが――
『ダメだよ。もう捕まっちゃったんだから』
シノ「えっ!?」
突如、頭上から聞こえた声に顔を上げると、そこにはギラリと鈍い光りがあった。
『死ぬのってイヤ?』
シノ「い、いやだ……やめてくれ……」
『うん、それ無理』
その輝きが巨大な青龍刀だと気付いたときには、もう振り下ろされていた。
シノ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
873Res/1196.01 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。