695:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga ]
2011/03/06(日) 18:37:24.85 ID:vFt0CWIc0
アリサ「やめてったらぁーっ!」
悲痛なアリサの声も虚しく、ドムはマシンガンを手に、再び銃火を爆炎の中のコア・ファイターに撃ち続けた。
バババババッ! ババババババババババッ!
なのは「あ、あぁ……リュウさん!」
レイジングハート「Divine buster」
主の命を待たずに、杖はリングを形成する。
なのは「レイジングハート……シュートォッ!」
当たってくれ――願いを込めた収束砲がガイア機の背後を襲う。
ガイア「はははははっ! なめてもらっては困るな!」
ホバー移動するドムが滑るように横に移動し、ディバインバスターは討つべき敵を見失ってしまう。
ババババババババババッ! その間にもドムはマシンガンの弾を爆炎の中へ送り続けていた。
アリサ「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ババババババッ! 死んでしまう。死なせてなるものか。堪えきれずにアリサはドムにバルカンを掃射するが、三機は円を描くように横移動を続け、コア・ファイターの装甲を喰らっていく。
リュウ「…………」
コクピットの中のリュウ・ホセイは弾丸の音と機械が爆ぜる音。 そして、少女たちの声を聞く以外には何もしなかった。
何もできなかったと言っていい。バズーカ砲の直撃で肉厚な彼の喉はヘルメットとシートの圧迫で潰れていた。
リュウ「俺には何かが残せたのか……?」
音声器官としての役割を失くした喉で彼は言う。口腔内にどろりとしたものが溢れ、鉄錆の臭いが鼻の中に充満して、胃が蠕動した。
出撃直前にマチルダ・アジャン中尉が少女たちに語ったことを思い出していた。
戦場で、何かを生むことが出来るのか……装甲板をノックする音が変化するのを感じながら、リュウ・ホセイが最後に考えたのはそれだった。
チュドォッ! 煙と電気はついに一柱の炎となった。
なのは「リュウさぁぁぁぁん!」
アリサ「嘘でしょ……リュウ……違うでしょ!」
いくら呼んでも、返事はない。
コア・ファイターだった物はその搭乗者を伴ってまた爆発した。
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