757:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[saga]
2011/03/24(木) 01:59:29.47 ID:kxY7xw200
誰かが何かを言う間もなく、砲口に粒子が集まり、ビームが発射される。
『はあぁぁぁぁぁっ!』
女性士官はビームが当たる直前に背中の日本刀を抜いた。
スピーカー越しにも伝わる気迫の刹那、女性士官の前に半透明の青い、なのはの魔法障壁に似た盾が出現してメガ粒子砲は全て堰き止められた。
すずか「今のは、なのはちゃんの……」
宮藤「私たちはシールドと呼んでいる。物理兵器はもちろん、ビーム、レーザーまでほぼ全ての攻撃を跳ね返すウィッチの能力だ」
役目を終えた女性士官は刀を鞘に戻して櫓を降りていく。
宮藤「このように、ウィッチはこと防衛能力に関してはジャブローの隔壁三百枚分に匹敵する」
アリサ「すごいじゃない。これがあれば各地に援軍を送ることも出来たはずよね」
彼女にしては珍しいイヤミな言い方に、宮藤博士は参ったとばかりに頭を掻いた。
宮藤「問題なのは、ウィッチの数の少なさなんだ。ウィッチ一人で展開できるシールドの面積は50から200メートルがやっとだけど、ジャブロー、連邦政府にいるウィッチはたったの五人なんだ」
チャム「本当に少ないのね。地上はバイストン・ウェルより広いのに、聖戦士より少ないわ」
宮藤「ウィッチは素質があっても自覚がないと魔力を使うことは出来ない上に検査方法もないため、発見が極めて困難なんだ。ジャブローにいる五人のうち四人は遺伝的に魔力資質がある家系の生まれだ。残りの一人は基地内でウィッチたちと接しているうちに資質が確認されたんだ」
すずか「あ、もしかして、Dブロックが女の人ばかりだったのって……」
宮藤「そうだ。隠れた資質のある女性同士が交流することで、発現のきっかけになればと思っていたのだけれど、君たちの到着でまた別の方法を研究することができそうなんだ」
アリサ「ふぅん、もったいぶっているけど、要はなのはを実験体にしたいって言うんじゃないの?」
宮藤「これは参ったな……だけど、安心してほしい。私が重要だと思っているのは、高町くんもそうだけど、君が持っている魔法の杖のほうなんだ」
なのは「え、レイジングハートですか?」
思わぬ指名に、なのはが首にかけたレイジングハートを出すと、赤い宝石は自己主張をするように光りを放った。
宮藤「機械による魔力の制御が可能になる技術を研究して流用すれば、魔力資質を検査する手段が発見できるかもしれない。そのために、君のそのレイジングハートを預けてもらいたいんだ」
なのは「えっと、いいのかな、レイジングハート?」
レイジングハート「Alllight my muster」
宮藤「そして、千葉さんと川添さんにも、オーラ力について話を聞かせてもらいたい。いいかな?」
紀梨乃「はーい」
珠姫「わかりました」
快い返事の後に、インターフォンが鳴った。
『宮藤博士、坂本と宮藤、入ります』
開いたドアの向こうに立っていたのは、先ほどメガ粒子砲を受け止めて見せた眼帯の女性士官と、それより頭一つ分背の低い少女だった。
宮藤「お疲れ様でした、坂本少尉。紹介しましょう。こちらが坂本美緒少尉で、こちらは私の娘の芳佳と言います」
美緒「坂本美緒少尉だ。このジャブローにいる間、君たちの世話役を頼まれた。よろしく頼む」
芳佳「わ、私はえっと、宮藤芳佳軍曹です。主にお父さんのお手伝いと兵隊さんたちの治療をしています」
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