過去ログ - 唯「まじーん、ごー!」
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844:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[saga]
2011/04/14(木) 11:47:16.73 ID:+MTRWc200

なのは「――ッ!?」

 バキィッ! 橙色の長髪を振りかざした女が握りしめた拳で殴り、なのはを障壁ごとふっ飛ばした。

なのは「あなたは、あの時の――!」

「Foton luncer get set.」

レイジングハート「Protection.」

 ギィンッ! ギィンッ! 右方から飛来した雷の矢をレイジングハートが自動で展開した新しい障壁で防いだ。

なのは「この雷……!」

 矢が来たほうへ振り向くと、あの雷光の如き輝きを湛える少女が佇んでいた。

「君は……また会ったね」

 声音から、少しだけ相手も驚いているようだとなのはは思った。
 だが、決して友好的な態度ではないのはわかる。

なのは「もしかして、ここにジュエルシードが……?」

 少女はこくりと頷いた。そして黒い斧の形をした杖を構えた。

「私たちは争いに来たわけじゃない。目的を、ジュエルシードを回収したらすぐにいなくなるから……邪魔をしないで」

なのは「そんなこと……お願い! 理由を教えて! ジュエルシードを集めてどうするの!? あれは、とても危険なものなんだって、知っているはずだよ!」

 彼女は少しためらっているようだった。やがてぽつりと口を開こうとする。

「私は……」

アルフ「フェイト! あんなやつに教えてやることはないよ!」

 牙を剥く女に止められて、再び黙るが、なのはは他に問い質したいことがあった。

なのは「フェイト。それがあなたの名前なの?」

アルフ「答える必要なんかないよ!」

 暗くて、大きな瞳が揺れて、静かに告げる。

「フェイト……フェイト・テスタロッサ」



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