13:>>1にかわりましてカキネがお送りします
2010/10/31(日) 02:48:43.18 ID:2J6dQus0
―――女が戻る頃には、男は墓前で煙草を二本消費していた。
固法「不謹慎です」
黒妻「……そうだな」
そう言って、新しい煙草を取り出し少しばかり火種を点けて……線香入れに、並べた。
黒妻「懐かしいな……コイツとつるんでた頃、美偉まだ中坊だっけ?」
固法「でしたっけ? もうちょっと大人だった気もしますけど」
黒妻「そうだな……オレが消える前に、ギリギリ郭ちゃんとは絡んだんだっけな。あの頃、仕上も新人で……」
それ以上、言葉を紡げなかった。
固法「……先輩は」ボソッ・・・
黒妻「……」
固法「もう、消えないでください……ね」ギュッ・・・
黒妻「……」コクッ・・・
墓前から、『イチャつくな』という声が聞こえそうだったが今は我慢して貰った。
黒妻「っ……あはは。悪いな、何か……そう言えば、黄泉川さんもあの頃は、エースじゃなかったな」
固法「え? そうなんですか? てっきり万年エースかと」
黒妻「いや、あの人の前にもっとスゲェ人いたんだよ。オレは黄泉川さんに指導(しょっ引か)された事は無ぇが……あの人は凄かった」
固法「どんな人?」
黒妻「今となっちゃ恥ずかしいが、オレを三回捕まえたよ……確か名前は……手塩さんだ。手塩、恵未」
固法「手塩、さん……聞かないなぁ。警備員ですか?」
黒妻「おう。あの人は強いぞ。どうして警備員の女性は強い人ばっかかなぁ。悪出来ないっつの!」アハハ!
固法「だから、不謹慎ですって……」ハァ・・・
本当に、懐かしい事ばかりだ……
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