過去ログ - 固法「おやすみ、先輩」
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946:>>1にかわりましてカキネがお送りしす[saga]
2011/02/21(月) 22:49:46.72 ID:OYMd3gW10
 ―――とある日、日の入刻、バチカン・法王庁舎、地下礼拝堂……



傾いた夕日も差し込まぬ庁舎の奥深く。4名の人間……と呼ぶには違和感のある存在が集まっていた。
まるで此の世の全てが憎いと言わんばかりの目付きをした女性。飄々奇抜で人を馬鹿にした様な服装の男性。
オフの日の格闘家の様な雰囲気の大男。そして、一人だけある意味『何処にでも』いそうな感じの男性。

神の右席。

ローマ・カトリック、バチカンの最終兵器とも呼ばれる連中である。

その最終戦争(アルマゲドン)専用人間平気達が此処で何をしているかというと……


ヴェント「……」モクモク・・・

テッラ「……ふんふんふー」パラ……パラ・・・

アックア「……」モクモク・・・

フィアンマ「……」ボー・・・


……円卓に座って、ただ各々作業をしていた。時計回りで右方、前方、後方、左方の順である。

というのも、彼らには特定の住居・部屋が存在しない。
ただし言い方を変えると、ローマ正教下の『何処でも』が彼らの居場所である。付け加えれば『何でも』が彼らのモノ。

しかし彼らに『固執』という観念は殆ど無く、だからこうして無意味にも『何でも無い』地下拝堂にやってきているのだ。
世界広しといえ此処より静かな場所は無い。瞑想に耽ってみたり、惰眠を貪ったり、お気に入りの諸本を読むのに最適な場所だ。
僅かなランプの明かりが有れば十二分自分の世界に入れる。

始めに此処に居たのは……右方。


フィアンマ「……」ボー・・・


何をする訳でも無く、ただただ、真っ暗な天井を仰いでいた。
次に来たのは、左方。


テッラ「ふーん……」パラ・・・パラ・・・


先に右方が此処に居た事に気付きはしたが、御構い無し。数冊の本を持ち込み読み耽っている。
次は、前方。


ヴェント「……」モクモク・・・


二人に気付くが、此方も御構い無し。自分宛の書簡を此処で読む事にした。
最後に来たのは、後方。


アックア「……」モクモク・・・


同上。此処が一番静かで手紙を読める。それ以上でも以下でも無い。

という具合で意味も無く集まっていた。四方ともに相互不干渉。


……のつもりだったが。


テッラ「む……ほぅ」パラッ・・・

三方『……』チラッ・・・


一人、やけに癇に障る奴がいる。


テッラ「……お」パラッ・・・


対して五月蠅くは無い声量。しかし、無言の中では別だ。やけに響く。


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