193:以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[saga]
2010/12/10(金) 22:20:16.21 ID:ehA7zoAO
後藤「と、こんなもんか」
後藤は満足げな笑みを浮かべて鉛筆を紬に手渡した。
やってみろと手で合図をするが、紬はもじもじして顔を伏せている。
紬「でも私、こんなのやった事無いから……」
後藤「はっ、よっぽどの暇人じゃなきゃこんな事やんねーよ。こんなもんピアノと一緒だって」
強引に鉛筆を握らせると後藤は更に強く促す。
紬「…………」
そろりとグラスを叩いてみる。
澄んだ音が鳴り響くと紬の顔は更に綻んだ。
今度は後藤の手ではなく自分の手で音を紡ぐ事が出来た。
他の子供にとっては何でもない事が、紬の心に温かい何かを染み渡らせる。
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