過去ログ - 番外個体「――ただいま、帰ったよ」
1- 20
14: ◆3vMMlAilaQ
2010/11/23(火) 00:06:10.87 ID:ptaw6rI0
番外個体が自室へと帰っていく。
一方通行は暫く何の気も無しにテレビを眺めていたが、番外個体の言うようにつまらなかったので電源を切った。

自分も風呂に入ってそろそろ寝るか。

そう考えたとき、ふと頭に浮かんできたのは一人の男。
真面目そうな雰囲気の長身の男だ。
番外個体からは失礼なことにファミレス呼ばわりされているが、実は穴場だったりする、とあるレストランで働いている。


――そして、番外個体が恋をしている男でもあった。
それに関連して浮かぶのは、番外個体の姿。


目を輝かせながら。
『真面目っつってもさー、堅い訳じゃないんだよねぇ。あなたと違って冗談も分かる人だし』

頬を、わずかに染めながら。
『気遣いができる人で、ミサカに色々教えてくれんだよね』

バイト先で撮った、店員が全員でピースしている写真を見せながら。
『ほらこれこれ、この人。悪意の塊みたいなこのミサカには似合わないかな?』


彼に相談や報告をする彼女は、彼の全く知らない彼女でもあって。


『ミサカ、最近おかしいのかもしれない。……いつも? あれでも普通のつもりだけど何か気にくわない? ひゃひゃ。
 ま、良いけどさ。本当に最近、ミサカはミサカじゃ無いみたいなんだよね』

そして、

その度に、心臓が締め付けられる様な。

とある無能力者や木原数多に殴られたときとも、垣根帝督に反射を破られたときとも違う、感じたことの無い痛み。

一方通行にとってそれは、とても居心地の悪い――隠してしまいたくなるような、そんな痛み。


「……クソッたれが」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/580.11 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice