過去ログ - 番外個体「――ただいま、帰ったよ」
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243: ◆3vMMlAilaQ[saga]
2010/12/12(日) 01:02:34.76 ID:.bi4mLg0

「いらっしゃいませー。あ、麦野さん、今日は彼氏連れですかぁ?」

「冗談じゃ無いわよー、こんな貧弱な男は直ぐに果てちゃうし」


下品に笑う麦野と苦笑する若い店員。
露骨に嫌な顔をしない辺り、常連の麦野の扱いには慣れているのだろうか。

一方通行はそんなやりとりに呆れつつ、店内を見渡した。
番外個体は見あたらないが、シックな雰囲気の店は予想以上に落ち着く。
彼女はファミレスなんて安い言葉を使うけれど、それ以上の十分に立派な店だ。


「あ、そうだ、こいつミサカの知り合いなんだけど」


麦野が尋ねると、どうやら番外個体は『ミサカ』で通っているようで、


「え? ミサカさんの!? あ、彼女今厨房いますけど、呼んできます?」

「……別に大丈夫なンで」


無愛想に答えたせいかさりげなく麦野に足を踏まれたが、店員は気にする素振りも見せずに店の奥の方にある二人掛けの席に二人を誘導する。

ごゆっくりどうぞ、というお決まりの文句を残して店員が去った後、向かい合って座った麦野から蹴られた。


「ちょっと、あの子はすっげぇ良い子なんだから雑に扱わないでよ」

「ハァ? つゥかオマエは人を踏んだり蹴ったりで随分ご立派じゃねェか」

「あっれー? この麦野様が恋愛相談に乗ってやろうと思ってたんだけどそんな口聞いて良いのかにゃーん?」

「恋愛相談とか聞いてねェしどォでも良いっつの。別に来たくて来たわけじゃねェし」


麦野はそんな一方通行に構わずに店員を呼びつけてしまう。
いつもの、とよく分からないことを店員に言いつけて、メニューを見る暇を与えられなかった一方通行の分は勝手に麦野おすすめを注文された。



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