過去ログ - 番外個体「――ただいま、帰ったよ」
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803: ◆3vMMlAilaQ[saga]
2011/03/05(土) 00:37:32.40 ID:kgKpUzPQo


「あ、たまごかな」


一方通行がスーパーに買い物に行っている間、番外個体はバイトの準備をしていた。
エプロンなど必要なものを詰め込んだバイト用のトートバッグを除き込み、忘れ物がないことを確認。
それからバイト中に腹が空かないようにと、自覚なしの親切を施していった一方通行が準備したサンドイッチを頬張る。
一口サイズの可愛らしいそれは、この家ではすっかり馴染みの深い一品だ。


「買い物、明日は一緒に行こうかな」


それ以前に明日も彼は自分を誘ってくれるだろうか。
そんな疑問が頭に浮かぶ。
そう思うのは理由があるからで、


(最近あの人とまともに喋ってないからなあ。けけけ、いつも以上に感じ悪くみられてるかもね)


……直視も何も、できたもんじゃない。
必然的にというか、そうなってしまうことを回避できないというか。
結果、避けるような形になってしまっていた。


(だって、だって、)


番外個体は下唇を噛む。


好き、だから。気付いてしまい、認めてしまったから。


少し前まで感じていた釈然としない感情の正体は正しくそれで。
解らないことに対する苛立ちも苦しみも、それなりに緩和された。
しかし、だからといってあとは問題無し、ただ突っ走れば良いだけかと聞かれれば、



――違う。




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