過去ログ - 番外個体「――ただいま、帰ったよ」
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90:1 ◆3vMMlAilaQ
2010/11/28(日) 15:54:30.41 ID:1BiOBAA0
麦野ははぁ、と小さく溜息をつくと、一方通行をチラッと一瞥して番外個体に向き直る。
「そうかしら? 私にはすっごく似合って見えるけど。
ほら、第一位なんて人付き合いもロクに出来ない奴だから何て言えば良いか分からないのよ」
「でもミサカもやっぱりあの人の反応で我に返っちゃった感じなんだけど」
「そんなことないってば。あんたは結構何でも似合うんだから自信持ちなさい。
……ね? そうでしょ気の利かない第一位」
麦野は今度は一方通行の方に振り返ると、片目をつぶってそう言う。
番外個体の発言の後から何も言えなかったことを後悔していた一方通行は、むかつく野郎だと思いつつも素直にその好意に甘えることにした。
「ン、正直いつもと全く雰囲気違ってビビったけどよォ、なンつーか、その――」
すっげェ似合ってる、だからまァ心配すンな。
と。
小さな声でそう呟かれた彼の言葉を聞いて、不機嫌モードだった番外個体の表情が軟らかくなる。
「……あなたにそんなこと言われるとは想定外だったかな。
ミサカ的にはやっぱりいまいち納得できない所もあるけどたまには人を信じてみても良いかもね」
一方通行はというと、自分の口をついて出た言葉に死ぬほど羞恥心を煽られていたのだが、それも番外個体の言葉で大分マシになった。
……これで良いのだと思う。自分は彼女を支えて、彼女を応援している。
そんな立場でこれからも、変わることなく。
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