過去ログ - 番外個体「――ただいま、帰ったよ」
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964: ◆3vMMlAilaQ[saga]
2011/03/18(金) 14:35:50.16 ID:SMLw9DYPo


過去を忘れたわけではない。
過去をどれだけ悔いて反省しようと、その事実は覆されない。

未来が確立されているわけではない。
未来とはこの二人が似合わないと嘲笑い、同時に恐れていたものでしかない。

けれど、今がある。
取り返しのつかない過去も、幾多に枝分かれした推測不可能な未来も、関係無しに今がある。
しっかりとここに存在している。
過去を償うことは今しか出来ないし、未来を創りあげていくことも今しか出来ない。



「ミサカはあなたの過去も全部全部受け止めて、未来を怖がらないで、今をあなたと歩いていきたいな。
 だからあなたも、ミサカの過去も今も明日も、受け入れろとは言わないけれど、せめて、」

「今更泣きそうな声出してンじゃねェよ。そンなモン、言われるまでもねェ。全部受け入れて、オマエとして認めてやる」

「……うん。ありがとう。……大好き」

「おう」



幼く弱い二人は、決してゴールしたわけでなく。
寧ろ今、スタートラインに立ったに過ぎない。
未来を勝ち取る為に、過去を受け止め今を駆けていく。



「――ところでよォ」

「何? これから本番とかはちょっとキツイよん?」

「オマエの喘ぎ声、薄ィ壁一枚で遮音できてたのか。もしもの事考えっと、何かすっげェ外歩きにくくなるンだが」

「…………、これは、何て言うか。すっごく不幸でびりびりしたくなってくるね……」




おしまい


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