過去ログ - 澪「私、あれに乗るんだ・・・」
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32:こーじろう侍[sage]
2010/11/25(木) 06:08:50.88 ID:PWoHFWY0
 今から八年前、有人火星探検隊が偶然発見した『タルシス遺跡』。そこには何者かが生活をしていたであろう都市の様な建造物、そこで生活していたと思われる大・小タルシアンの化石の様なものが発見された。

 それは正に地球外知的生命体の存在が実証された事であり、世界は大騒ぎになった。そして、すぐさま遺跡の脇にベースキャンプが設けられ調査を開始。その後、第一次文明調査団が組織され、火星に派遣された。しかし、調査団による本格的調査が開始された数日後、様相が一変してしまう。遺跡の半分以上とベースキャンプが丸ごと消滅してしまったのだ。
  
以下略



33:こーじろう侍[sage]
2010/11/25(木) 06:11:36.53 ID:PWoHFWY0
 「あの後、一度もタルシアンに遭遇してないですよね」

 「そうね。少なくともそんなニュースは無いわね」

 「だとすると、タルシアン側は地球を侵略する気が無い様に思えますけど、それならどうしてタルシアン・ショックなどと言う破壊行動をしたのでしょうか?」
以下略



34:こーじろう侍[sage]
2010/11/25(木) 06:13:44.33 ID:PWoHFWY0
 「もういいなら、そろそろ行きましょうか?」

 「あ、はい。あまり食堂に長居するのもなんですし」

 「あ、そうそう、今やってる集中訓練が終わったら、火星観光に連れて行ってくれるそうよ。その中に勿論、タルシス遺跡も入っているから、実際に見て色々考えてみるのも良いと思うわ」
以下略



35:こーじろう侍[sage]
2010/11/25(木) 06:15:31.16 ID:PWoHFWY0
 自室に戻り明日の支度を済ませると、私はトレーナーからパジャマに着替え、ベッドに腰掛けると早速、両親や律達にメールを送る。

 入隊した当初は、軍隊(?)に配属される訳だから知り合いはおろか家族にさえも連絡が出来ないのかと思っていたのだけど、連絡が出来なかったのは入隊から月に到着してオリエンテーションが終わるまでの最初の数日間だけで、それからは通話や画像を送る事は(ネットも)禁止だったけど、携帯でのメールの送受信は自由だった。この状況下でメールが出来るのと出来ないのでは全然違っていた。特に入隊当初の事を考えると、もしメールも出来なかったら、私は今ここにはいないのかもしれない(それが良いか悪いかは別として・・・)。



36:こーじろう侍[sage]
2010/11/25(木) 06:18:38.47 ID:PWoHFWY0

 「あとは、聡かな・・・」

 私は呟くと、今日の訓練の内容とか、食事の事等、思い付いた事を打ち込んで送信する。
以下略



37:こーじろう侍[sage]
2010/11/25(木) 06:21:48.74 ID:PWoHFWY0
 一通り弾き終わると、私はエリザベスを元の場所に戻し、そのまま倒れ込む様にベッドに寝転んで、枕の横に何時も置いてある『さとぴょん』をぎゅっと抱きしめる。さとぴょんは私と聡が付き合い始めてから、聡が初めてプレゼントしてくれた、うさぎのぬいぐるみで、エリザベスと同様、私の宝物の一つだ。

 エリザベスを弾いている時と同じく、さとぴょんを抱いている時もいつもなら安心して眠りにつけるのだが、今日はいつもと違っていた。さとぴょんに触れる事で聡を想い出すのと同時に、曽我部先輩との会話も思い出してしまい、途端に今迄どうにか抑え込んできた不安な気持ちがどっと私に襲いかかって来た。

 今はメールを送れば、聡は必ずと言っていい程、返信してくれている。でもその内に返してくれなくなるんじゃないかとか、実は義理でメールしてくれているだけで、私の事なんてとっくに見限っていて、既に他の女の子と仲良くなってるんじゃないかとか、そんな思いを振り払おうとすればする程、不安な気持ちがより一層、強く大きくなってゆく。
以下略



38:こーじろう侍[sage]
2010/11/25(木) 06:25:32.50 ID:PWoHFWY0
 何時からだろう、いつの間にか好きになっていた。小学生の頃、律の家で初めて彼を見た時は、私に弟がいない事もあって、彼の事をかわいい弟として見ていた。それが彼が中学生になった頃から少しづつ見方が変わってゆき、三年になる頃には、かわいい弟からカッコいい男の子として彼を見るようになっていた。そして今は大好きな彼氏(こいびと)として、私の心(はぁと)のスペースを誰よりも大きく占める様になった。




39:こーじろう侍[sage]
2010/11/25(木) 06:28:23.26 ID:PWoHFWY0
 「聡・・・逢いたいよ、聡・・・」

 あの日、聡に選抜クルーに選ばれた事を告白した時、私はあえて<澪姉>として気丈な態度をとった。心のどこかで、まだ自分は彼の姉みたいな存在だという思いがあったのかもしれない。
でも本当は、聡の胸に縋りつきたかった。弱音を吐いて、泣きじゃくって、その胸に甘えたかった。出来る事なら私の手を引いてこのままどこかに連れて行ってほしいとさえ思った。でも、出来なかった。あそこで聡に縋ってしまったらもう駄目になって戻れないと思ったから。辛くて、苦しくて、泣いて泣いて泣き腫らして、それでもやっとの思いで覚悟し、決意したものが、あっさりと決壊したダムの水の様に流されてしまうと思ったから。
以下略



40:こーじろう侍[sage]
2010/11/25(木) 06:40:32.37 ID:PWoHFWY0
 とりあえず今回はここまでです。

 読んで下さっている方が、いるのか甚だ怪しい気もしますが、物凄く読みにくい(特に最初の方の)文章で済みません。

 続きは近い内に書いていこうと思っていますし、必ず完結させるつもりなので、どうかよろしくお願いします。
以下略



41:以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]
2010/11/25(木) 07:41:36.17 ID:0OyBZKEP
この手のSS見ていつも思うけど、キャラだけ別作品に持って行くって
クロスでも二次創作でもなんでもないよね

ちったぁ軽音楽やれよ


42:以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]
2010/11/25(木) 13:46:12.91 ID:SYTXYgs0
なんか寒気がするww


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