過去ログ - 打ち止め「あなたのYシャツ貸して欲しいな!ってミサカはミサカは…」一方「あァ?」
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第十三話 『部屋と戦闘とミサカ』 (中篇)
[saga]
2011/01/16(日) 22:07:08.42 ID:ZRuYJHxE0
≪だから、そこからちょっとずつ離れて。あの人のクローンをコンテナ群に残したまま≫
≪無茶言わないでよ、ミサカが操車場から離れようとすれば追って来るに決まってんじゃん!≫
≪だから、二人で戦うの―――――あなたが操車場を出ようと出入り口の端まで言ったところで、反対側からミサカが現れる。
ミサカがあの人のクローンの注意をその場で何とか引きつける。だから『敵』が操車場の中心に立ったところで、全力で撃って≫
番外個体の中に躊躇いが生じる。
自分の全力で、否、その際に起こる爆発であの人と同じ顔をした少年が死んでしまわないか。
≪ミサカも、恐いよ―――――?≫
番外個体の心を読んだように打ち止めが言った。
≪ミサカだって恐いよ……『あの人のクローン』を傷つけちゃう事が、すごく怖い。
――――でも、『あの人のクローン』の手でミサカ達が死んじゃった後に、『あの人』が傷ついちゃうことの方が、もっと恐い≫
番外個体の中で、言い知れない感情が漂った。
≪………ねえ、もし『このミサカ』が死んでもさあ。あの人は泣いてくれるかな………?≫
≪――――それもおもしろいとか絶対に言わないでね。………あの人、きっと壊れちゃうから≫
決意は固まった。
最終信号と共に、自分達が外道になる決意。
『あの人』と『あの人のクローン』を天秤にかけて、あの人を選ぶ決意が。
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