過去ログ - 打ち止め「あなたのYシャツ貸して欲しいな!ってミサカはミサカは…」一方「あァ?」
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第十六話 『部屋と命とミサカ』
[saga]
2011/01/29(土) 19:40:19.02 ID:aHvdUUFQ0
「―――――――上位個体を通した正当な方法で上位命令文が中断されました。これにより、上位命令文の実行を停止します」
傍らに立った05号の言葉に、心理定規が息を漏らした。
これで全個体の暴走が停止された筈だ。
命令文の中断をきちんと処理した小さな子供の頭を、浜面が力強くワシワシと撫でて褒める。
「よし、よくやったクソガキ。このまま全個体の機能停止を命令しろ!」
「イヤですよ。一方通行はマスターかドレスのお姉さンの言葉しか聞かないのです」
「こんのクソガキィィイイイイイイイ!!!!!!!」
喚く浜面を余所に、座標移動で帰還した結標、滝壺、絹旗、浜面らが連れ帰った上位個体――――― 一方通行00号に能力を使った心理定規は、
上位命令文中断の際と同じく、全個体の機能を停止させるよう命じた。
しかし、
「そンな事しなくっても殆どの個体はソチラにやられた負傷で動けませンし、
動ける個体も上位命令文を送受信するチップが破壊された様なので意味ありませンよ。01号には元よりチップが入ってませンし」
「そんな事言ったって!!現にまだクローンは暴走してるって情報が――――――――っ!!」
マスターと同じ心の距離にいるからだろうか。
自分の言葉を拒絶した心理定規に、00号が悲しそうな瞳を向ける。
だが態度とは裏腹に淡々と、ごく当たり前の常識を述べるかのように00号は続く言葉をあっさりと語った。
「上位個体であるこの一方通行が干渉していない。……―――つまりは、個体自らの『意思』に決まってンじゃないですか」
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