過去ログ - 麦野「ねぇ、そこのおに〜さん」2
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48:とある星座の偽善使い(フォックスワード)禁書目録―12
2010/12/10(金) 20:57:12.00 ID:cEJvgoAO
麦野「お熱いのは…嫌いなんだけどねぇぇっ!!」

吠える超能力者

ステイル「さて…続けようか!」

吼える魔術師

決着、迫る。

〜第七学区・裏路地〜

禁書「ハッ…ハッ…ハッ!」

インデックスは駆けていた。迷路のようにうねる路地裏を。逃げ出した魔術師と追い掛けた麦野を辿って。

禁書「しずり…!」

彼方から爆音と爆炎が噴き上がるのが暗い路地を走るインデックスにもわかった。
戦っている。麦野が。文句を言いながらもご飯をくれて、愚痴を言いながらもインデックスの身柄を預かると言ってくれたあの女性が――

麦野「出来の悪いパペットの陰に隠れてんじゃねぇぞデカブツ!焼きごてにされたいところから出てきなぁぁぁ!!!」

毛先は焼け焦げ、衣服を煤だらけにしながら光芒を十重二十重に乱れ撃つ。
しかし相対する紅蓮の巨人は穴をいくつ穿たれようと即座に逆再生するようにしてその穴を塞いでしまう。

ステイル「薙払え!イノケンティウス!」

ドゴオオオオオオォォォォォォン!

手にした麦野の身の丈を遥かに越す炎剣を横薙ぎに振るう巨人。捨て置かれた鉄骨や足組を積み木の城でも倒すように吹き飛ばす。
建設機材を跳ね飛ばし、熔解しかかってマグマ状の沼すら生まれる中、麦野は原子崩しを駆使し飛来する鉄骨を片っ端から撃墜して行く。

麦野「しつっこいんだよ木偶の坊!赤く擦り切れるまでヤるのがお好みぃ…?ならデカいだけが取り柄のソイツが立たなくなるまでイカせてやるよ遅漏野郎がァァァ!!!」

麦野は一歩も引かない。耐えざる3000度の炎剣と巨人が生み出す熱気に喉を焼かれながらも尚叫ぶ。それが…インデックスにはたまらなかった。

禁書「もうやめてぇぇぇ!!!」

麦野「!?」

ステイル「?!」

巨人と魔女の激突が…止んだ。

禁書「もういいんだよ…もういいんだよしずり…もう…いいんだよ…」

たまらない。もうたまらなかった。記憶を奪われるのも、逃げ続けるのも、それ以上に――自分のせいで、自分にあたたかいご飯をくれた人達が苦しむのをインデックスはもう見たくなかった。

禁書「ごはん…ありがとう…」


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