108:泥源氏 ◆88arEec0.g[sage]
2010/12/18(土) 13:20:31.97 ID:fZa1VsMo
また情報をチェックするためにパソコンの電源を入れようとした時、
玄関のほうから鍵の開く音がした。
どうやら黄泉川が帰ってきたらしい。
「ただいまーっと。あれ、打ち止めはどこじゃん?」
「おかえりなさい。あと打ち止めはそこのソファーよ。」
「……ぅ〜ん………」
寝返りを打つ打ち止めに黄泉川が気づき、しまった、というような顔をしている。
少し声が大きかったのか、それとも起きそうだったのか。
まぁ、そろそろ起こしてやる時間なのかもしれない。
「打ち止め、もう起きたほうがいいわよ」
「……むぅ〜……」
「いやあ、悪いことしたな。起こしちゃったっぽいじゃん。
それで、桔梗のほうはどうだった?
こっちは調べたけど、指名手配解除の理由は未発表じゃん」
「そう……私の方は音沙汰なし、全くの消息不明ね」
「そっか、今回の件がいい方向に進むことを期待しとこう」
「……そうね」
黄泉川は基本的に表の人間であり、
裏の人間である一方通行のことを捜すべきではない。
彼女は弁えているし、打ち止めたちを連れてきた時も深くは聞かなかった。
預かる者としては失格なのかもしれないが、警備員として、
触れてはならない領分をよく理解している。
だが彼のことは、必ず連れ戻すと、引きずり上げると約束した。
絶対諦めない、と誓っているのだ。
芳川も説得したが無駄だったため、今では協力することにしている。
これは非常に危険なことだと両者ともに理解してはいるが、
打ち止めの笑顔のためなら―――――
736Res/480.67 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。