297:泥源氏 ◆88arEec0.g[sage]
2010/12/25(クリスマス) 20:54:07.22 ID:GcS1DpIo
「まぁ結局、私たちはしてもらってないけどね」
「オマエは何故かカメラを回していたけどな。ったくどこからだして――」
最後まで、言えなかった。彼は何が起こったのかわかっていない。
目の前にある芳川の顔。
――――口に割って入ってくる、舌。
「――っ!?」
「んっ……ちゅ……んむ……」
ぴちゃぴちゃと、
淫靡な音が、狭い待合室に響き渡る。
長い長い、大人のキス。
「――ふぅ、……あなたは自分を軽視しすぎよ。
私は、キミのいない世界なんて退屈なの、わかる?」
「――――チッ、オマエみてェなダメ女、俺が見張ってなきゃ危なっかしいぜ」
「言うじゃないの……――――罪があるのは、何もキミだけじゃない。
一緒に探していきましょう、私たちみたいな人間でも享受できるような、
そんな、幸せの形を」
「……あァ、そォだな」
強引すぎるキス、睦言。それを呆然と見ていたのは――
「ミ、ミサカはミサカは……」
「じゃん……」
先ほどから同室にいた打ち止めと、手続きを終えて帰ってきた黄泉川だった。
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