38:泥源氏 ◆88arEec0.g[sage]
2010/12/15(水) 00:58:44.79 ID:qVKrkz.o
不意に、
彼の顔が、柔らかく温かい感触に包まれる。
「……電話で何を話していたかは良く聞こえなかったけど、
きっと、やり直せないことなんてないよ。
気づいたなら、これからでも前に進めるから」
それが番外個体の胸だということに気づくのは、少しだけ時間がかかった。
「一緒に歩いていこう? どんなに辛くても、苦しくても、私が傍にいてあげる」
彼女の胸に包まれながら、
彼は、今日会ったばかりなのに、何も警戒出来ていない自分に気がつく。
そして、やはり今の自分の姿を考えて、
(本当、甘ったれたガキでしかねェな……)
そう、思ってしまうのだった。
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