420:泥源氏 ◆88arEec0.g
2010/12/30(木) 23:50:55.56 ID:Vn8CsnMo
「こんなところで暴れてどうしたんだー?」
「それは……えと、アンタこそ何してるのよ?」
「私は昨日の埋め合わせだぞー」
まさか想い人とクリスマスを過ごすためにここまで来たとは、
御坂の性格上言えないので言葉を濁す。
そんな意思を汲み取ったのか、舞夏もあまり突っ込まない。
さすがはエリートメイドである。
「あぁ、アンタの兄貴こっちに住んでるんだっけ。昨日なんかあったの?」
「昨日は兄貴がランチに誘ってくれて私も時間あったからOKしたんだけどー、
急に学校の用事が出来てドタキャンしちまったんだー」
「……そっか」
メイドという仕事は基本的に無休だ。
主人の求めにはいつでも応える必要がある。
クリスマスだから休み、とはなかなかいかないのだろう。
御坂はそう理解した。
「でも今日はやっと本当に休みを貰えてなー、
兄貴に話したら年甲斐もなく大喜びで、
ディナーを予約するって騒いでさー」
「へぇー……いい兄貴じゃない」
「そうだなー、バカだけどいい兄貴だと思うぞー」
舞夏はバカなんて兄を貶めるが、その目は優しく。
本当に大事に思っていることが、よくわかった。
兄弟のいない御坂としては、少しだけ羨ましい。
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