515:泥源氏 ◆a15dGnhq8NbI[saga]
2011/02/17(木) 23:39:36.98 ID:nIcPF987o
(……なるほど、ね。あの時、もう少し気を配っていれば――ッ!)
御坂が一度ここを去るとき、確かに目撃していたのだ。
せわしなくこのマンションに現れた――――ゲコ太マークのカエル郵便を。
常に安全運転を心掛けるあの会社が、あんな大きなブレーキ音を鳴らすはずがなかった。
不審者に間違われないように帽子をしないはずの彼らが、帽子を被っていた。
即座にPDAで、カエル郵便の宅配システムをハックする。
(…………やっぱり、この寮にあの時間配達履歴はない。抜かったッ!!)
電話を手にとり、すぐさまワンプッシュコール。
やはり、彼女に迷いはなく、ためらいもない。――――つくづく凄い少女である。
『はい、もしもし――――』
「黒子っ!!」
『ひゃいっっ!?』
「今すぐに言う車を探してっ! 誘拐事件よ!!」
『!! ――――わかりましたわ。……準備は出来ましたの』
「車種は―――――――」
御坂美琴は、友のために走る。
紫電のごときスピードで、電流のように想いは周りへと伝わるだろう。
真っ直ぐな心は澄み渡っていて、彼女に不可能の文字は見えなかった。
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