710:泥源氏 ◆a15dGnhq8NbI[saga]
2011/04/25(月) 00:32:07.26 ID:onlKvykKo
彼は、ゆっくりと私に歩み寄る。
少しだけ怖かったけど、その慈愛に満ちた目が私を気遣うようで。
警戒なんて、出来なかった。
「俺にはオマエを人間にする手段がある。だが、強制なンざしたかねェ」
近くまで来ると、怯える私に手を差し伸べた。
その白く細い手は、意外なほどしっかりしている。
「オマエが選べ。俺を信じて人間になるのかどォか、な」
彼は、神妙に問うた。
人間になりたいか、と。
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