97:泥源氏 ◆88arEec0.g[sage]
2010/12/17(金) 22:12:54.14 ID:tafuo4.o
そして一方通行は、思う。
そもそも、自分は何を恐れているというのか、と。
学園都市か、アレイスターか、それとも――――――打ち止めか。
光のあたる道を歩くことは自分には許されない、だって?
誰が決めたというのだろう、誰の許可がいるというのだろう。
ただ自分が罪と向き合うことを恐れていただけ、じゃないのか。
自分が幸せになることで、今までの罪を知ることが、怖かったんじゃないか。
彼女達をそばで護ることも、目の前で失うことも、恐れている。
――――現実から逃げている、だけじゃないのか。
(小せェ、全然小せェなァ……そンなのは弱者の考えなンだよォ!)
仕事で忙しかった、打ち止めに迷惑がかかると思った……
彼女達のことを考えず無視した理由は、いくらでも思いつく。
きっと、そんな言い訳をして逃げていた。
臆病者の自分が、打ち止めの前でだけは最強として存在すると誓った自分に、
後ろめたさを感じていたのだ。
今頃だが、本当に今更だが、彼は思い出す。
第二位を殺した時。
止 めようとする黄泉川や打ち止めを、彼は殺そうとした。
だが出来なかったのだ。
結局、殺そうとしたことも、殺せなかったことも、弱さだと考えていた。
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