10:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]
2011/01/05(水) 00:38:10.08 ID:1pR0LJ60
「大丈夫だよさわちゃん、私達待ってるから」
「ダメよ」
「だってムギちゃんが心配だよ……」
唯ちゃんがこう言うだろう事は、想像しないでもなかったんだけど。
私は大丈夫だから、と声を掛けようとすると、またしてもりっちゃんの声が飛ぶ。
「唯、もうやめとこう。
私達素人だから、病院に任せとくしかないだろ?
私達は居なくてもいいし、結果は後で連絡してもらえば良いんだから」
私が言うのもなんだけど、正論だ。
原因不明、早期治療が大事、と言われている以上、何も起こさずただ専門家の知識に頼るしかない。
そして何より、皆にこれ以上迷惑は掛けられない。
「りっちゃん……さっきから変だよ……! ムギちゃんが心配じゃないの?」
「……心配に決まってるだろ」
まずい。
車内の空気が一気に重くなる。
「二人共、やめなさい。これ以上ムギちゃんを刺激しないで頂戴」
今まさに口を開こうとしたその時に出された山中先生の声によって、唯ちゃんも口を噤む。
車内は無言のまま、学校に到着。
車を降りる際にりっちゃんが、「ごめんなムギ、唯とはちゃんと話すから」と声を掛けてくれた。
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