過去ログ - 紬「心に響いたの」
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202:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/04/09(土) 22:43:25.80 ID:mnod+MMs0
『言うなら、社会へ向けての人格生成……もう面倒だから止めたいんだけど』

態度には出さず、りっちゃんは手話で愚痴り始める。
その内容に吹き出してしまう前に、彼女を目で制した。

『……高校生らしく楽しむべき行事はありますが、それでも決して気を緩めることなく……』

諦めたのか、渋々通訳を再開し始める。

2学期の始業式。
私と、通訳のりっちゃんは別枠に席を取っていた。
前回の時は他の生徒に混じっていたけど、今回からは教師も付き添う。
さっきの会話を止められなかった辺り、私達の手話は読めていないようだけど。


「疲れた」

りっちゃんが机に突っ伏す。
あの有難い校長先生のお話を、長々と通訳するのは大変だろう。
長文の通訳は初めてだったはずだ。

しかし彼女の通訳は、詰まることも無く、非常に正確だったのを覚えている。
それこそ、正式に通訳の仕事を引き受けても良いというくらい。

あれをやれと言われたら、きっと私は出来ないと思う。


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