過去ログ - 一方通行「お前は世界にたった一人しかいねェだろォが!!」
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(愛知県)
[sage saga]
2011/03/30(水) 23:04:56.50 ID:dYfrRuXu0
上条「なんだ、なんだよ!!」
上条は確信していた。
上条「お前を倒しちまえば、終わりになっちまうんじゃねぇか!!」
ここまでの『強敵』であるのは、インデックスを蝕むものが他には無い、という事だ。
まさしく、ロールプレイングでいうラスボス、それも第二形態なんて奥の手は無い。
なぜなら、上条は本来強敵であるはずの『首輪』を破壊してしまったから。
それが唯一絶対のインデックスを縛る鎖だからだ。
……ゆえに、今上条の目の前にいる『魔神』は本当の意味での最後の壁。
この最悪なループイベントを終わらせる、最高のエピローグを迎えられる到着点。
上条「やってやる!! 来いよ! インデックスを苦しめるこんな幻想は俺がこの手で終わらせてやる!」
不幸しか呼び込まない右手で、誰かを救う最高の舞台。
魔神「……術式を発動します」
上条が吼えるのに呼応するように『魔神』が亀裂を解放する。
ビギ、バギバギ! と崩れ落ちるような音を立てて、亀裂が開く。
魔神「 」
そして、
ゴッ! と、亀裂の奥から光の柱が襲い掛かってきた。
とてつもない速度で、上条に突っ込んでくる光の柱はレーザー兵器のようだった。
これが一体なんなのか、それを考える前に上条は右手を突き出していた。
右手と光の柱が激突する。
だが、それ自体に痛みは無いしレーザーのような熱さも感じない。
上条の右手に当たった柱は四方八方に撒き散らされ、その効力を失っていくが
光の柱自体は消える事は無い。
じりじりと、体を後ろに押されいく。
上条「(なん、だ……コレ……―――――――ッ!!)」
自然と上条は空いていた左手で右手を支えるようにしていた。
そうでもしなければ右手が、右腕全体が折れてしまいそうだったからだ。
上条「……ぐ、ぅぁ!」
突然、右手が痛み始めてきた。
……魔術が、食い込み始めてきている。
上条の幻想殺しでは処理しきれないほど強力な攻撃で速度で物量で
上条を数mm単位で追い詰めているのだ。
上条「ち、くしょおおおおおおおお!」
だが、上条も負けてはいない。
幻想殺し自体が魔術に慣れてきているのか……はたまた上条自身の感覚が飛んでしまっているのか
どちらかは上条には分からないが、『魔神』が放つ魔術と均衡を保ち、痛みに押し潰されないように必死に喰らいつく。
と、そこで、二つの足音を上条の耳が捉えた。
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