過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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111:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga]
2010/03/21(日) 17:10:45.42 ID:TgoUeT2o

「お嬢ちゃんのお名前ですー。小萌先生、お嬢ちゃんのお名前が知りたいですよー」

「うゆ・・・名前・・・」

 少女はある程度警戒を解いたのか、目元に当てていた両手のうち片方を、胸元に下ろした。

「そうですー。お嬢ちゃんとっても可愛いですからねー。小萌先生はお嬢ちゃんのお名前も聞いてみたいのですよー。きっと可愛らしいんでしょうねー」

「うぃ・・・」

 ぐすっ、と涙を引き上げる音。続いてゴシゴシと少女は目元を擦った。

「名前・・・」

「はい、名前ですー」

「ヒナは・・・ヒナの名前は・・・」

「はい、ヒナちゃんのお名前はー」

「ヒナは・・・雛苺・・・」

 ひくっ、としゃっくりに似た音が響き、少女が顔を上げる。

「ヒナの名前は・・・雛苺なの」

 薄暗闇の中。

 涙で濡れた少女の翡翠の瞳に、小萌の姿が映し出された。



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