過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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129:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga]
2010/03/21(日) 17:39:02.75 ID:TgoUeT2o
 この事件の『詳しいこと』を美琴が知れば、彼女は必ず解決しようとするに違いない。それも、誰に何も告げず、独力で。

「・・・・・・」

 白井は己の両手を、ぎゅっ、と握りしめた。

 ほんの10日ほど前に負った大怪我は、ようやく回復したというところだ。あまり激しく動くことは出来ないし、件の医者にも止められている。

 それでも。

 もし美琴が独りで戦おうとするのなら、白井は全力でそれを追うだろう。たとえそれがどんなに苦痛を伴っても。

 風紀委員としてではなく、彼女自身の思いとしてそれを決意した白井が、もう一度コブシに力を入れた。

 ―――と。

 キー・・・と小さな音をたてて、部屋のドアが開いた。ゆっくりと、そろそろと、中にいる者に遠慮するような開け方である。

 この部屋にノックなしで、しかもいま、そんな風に開けようとするのは一人しかいない。

「お姉様?」

「あら黒子。起きてたの?」

 声をかけると一気にドアが開き、予想通りの相手―――美琴が、コンビニ袋を片手に部屋に入ってきた。

 白井は頷きながら、

「はい、30分ほど前に」

 と、言った。

 普通に嘘だがそんな様子は微塵も見せない。


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