過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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23:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]
2010/03/20(土) 16:28:21.50 ID:2Z2/dwEo


「いてててて」

 湿布を貼って包帯でぐるぐる巻きにした右手で後頭部に保冷剤(上条家冷凍庫に入っている唯一のもの)を押し当ててながら、上条は鞄の前に腰を下ろした。

 鞄を持ち上げようとした、ただそれだけで、彼は後頭部強打と右手首捻挫という負傷をしてしまっている。

 負傷自体は悲しいことによくあることで、応急手当も慣れたものであった。

 それよりも、いまの彼はもっと重要なことがあるのだ。

「まったく、なにが入ってるんだこれ?」

 ポン、と左手で鞄を軽く叩く。

 持って行こうと思ったが、予想外に重いものだ。

 左手だけで持ち上げるのは、小萌の家までの距離を考えると、少々きつい。

 となると、残る方法は中身を見て、無用なものを出すしかまい。

 この段階に至って『持って行かない』という選択肢が出てこないところに、彼の人の良さが伺えた。

 ついでに、小萌の家に電話してインデックスに確認するという点に気がつかないあたりに、彼の単純さがわかる。

 さらに言えば、そもそも女の鞄を開けようとするな、と言う点に考えが至らないところに、彼のデリカシーの無さと鈍感ぶりが計り知れよう。


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