過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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238:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga]
2010/05/09(日) 23:28:39.83 ID:vaxFE6Io

「C・F・A!」

 インデックスの声が周囲の喧噪を圧して響き渡った。



 ―――!?

 

 瞬間、『鳥籠』の左腕が真上に跳ね上がった。

 強制詠唱。

 術者と媒介を結ぶ糸に介入する、魔力を用いない魔術だ。

 本来ならば自動制御の相手にこの技は効果がない。だが、インデックスは知っている。インデックスには理解できる。

 薔薇乙女は契約者の力を吸収し、それを用いて魔術を使っている。実際に遠隔的に操作をしていなくても、魔力媒介としての意思疎通は行っているのだ―――簡単に言えば『この魔力を用いて攻撃せよ』『この魔力を用いて回復せよ』『魔力が足りない』『魔力をよこせ』

 ならば、そこに介入する余地がある。

「っ!」

 しかし鞭の動きは剣のように即座に変わるわけではない。

 結果的に斜めを描いた左腕を、上条は沈み込むことで辛うじて回避。

 そして崩れた体勢のまま、

「うおおっ!」

 上条が再び幻想殺しを叩き込む!



 ―――! 



 『鳥籠』から動揺の気配。

 鞭の一撃は、回避されればそのまま慣性力によって自由を制限する。伸び上がった左手はまだ勢いを失っていない。

 当たる。


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