過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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249:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga]
2010/05/23(日) 23:41:23.71 ID:S494e0Yo

 ―――!

 しかし『鳥籠』は腕を振りぬかなかった。

 上条が全身に力を篭めていることそのものを土台として、空中で前転。さらに右脚を一直線に伸ばす。

 拳と左手の接触面を基点とした『鳥籠』の前転の勢いは、そのまま振り下ろされる右踵の鋭さに変化した。

 踵落とし。

 狙いは頭だ。

「!?」

 予想外の動きに上条は反応できない。

「くうおっ!?」

 頭を思い切り横に傾け、なんとか直撃は免れた。しかし蹴り脚そのものは死んでいない。

 戦斧のような垂直の蹴りが、上条の肩に叩き込まれる! 

「ぐあっ!」

 がくっ、と上条の膝が折れた。ダメージではない。崩れた体勢では蹴りの重さに耐えられなかっただけだ。

 一秒にも満たない身体の硬直。しかし接近戦において、それは致命的な隙になる。

 『鳥籠』はさらに動いた。

 上条の肩を打ち付けた右足で全体重を支え、左膝を胸に―――小萌の頭に触れるかというほど―――引き付ける。

「!」

 意図に気づいた上条が、膝に力を入れて立ち上がった。

 否。

 ―――!

 『鳥籠』の動きが一瞬早い。

 蹴音!

 十分な溜めを持った左足の前蹴りが、上条の顔に突き刺ささった。

「ガっ!」

 顔を思いっきり蹴り飛ばされた彼の背中が、先ほど入ってきた出入り口の自動ドアに激突し、大きな音をたてる。


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