過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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379:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2010/10/20(水) 21:33:39.36 ID:bP1JOXMo
「真紅ー! 会いたかったですー!」

 そんな叫びとともに、翠星石がいきなり駆け出した。

「!?」

 虚を付かれた上条とインデックス。完全に反応が遅れた彼らに出来たことは、翠星石の動きを視線で追うのみ。

 脇目も振らずに二人の間を通り抜けた翠星石は、同様に動けなかった真紅の首根っこに、駆けた勢いそのままに思い切り跳びついた。

「きゃあっ!?」

 自分と同程度の質量+走る勢いを、真紅は支えることができない。

 翠と紅が、もつれるようにして床に転がった。

「ちょ、ちょっと離しなさい翠星石!」

「真紅ー! よかったですぅ! 会えてよかったですぅ!」

 らしくなくジタバタと暴れる真紅だが、翠星石はかなり強くしがみついているらしく、まったく離れる様子がない。

 上条は一瞬、組み付いて攻撃しているのか、とも思って身構えかけたのだが、

「ふえぇえん、真紅ー!」

「ぐぐぐっ!? す、翠星石……く、苦しいのだわ……」

「……」

 どう見ても迷子が縋り付いているようにしか見えなかった。抱きついた翠の両腕が、綺麗に真紅の首を絞めているようだが、まぁ、たぶん大丈夫の範疇だろう。

「……インデックス?」

 インデックスに目を向ける。

 上条の表情にも口調にも、緊張感がない。

 思いっきり臨戦態勢を作っていたところに、立て続けに『敵』らしくないことが起こったせいで、なんとなく気が抜けてしまった。


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