過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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479:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2011/04/25(月) 00:28:32.61 ID:2giVhI+No
「っ?」

 唐突に、左手薬指に熱を感じた。

 反射的に左手に目を向ける。

(指輪が光って…?)

 見れば薔薇の指輪が、僅かにだが紅色の光を放っていた。

 何が起こったのか、と思うより先に、

「くっ!?」

 身体から、一気に体力が奪われた。

 全力疾走した直後のように、身体の芯を削られたような感覚。

 それに上条は覚えがあった。

(昨日の、あの時の…!)

 ビルの屋上で、真紅が薔薇の魔術を放った時と、同じ疲労感だ。

「上条ちゃん? どうかしたんですか?」と、小萌。

「……。」

 一方の姫神は、軽い驚きに不安と予感がないまぜになった表情で上条を見た。

 両者の視線を横顔に感じる上条。

 指輪の光は一瞬で収まった。それこそ勘違いではないのか、と思えるような短い発光である。

 しかし、身体に残った疲労感は本物だった。

「……」

 上条は左手を握り、開く。それを二度繰り返した。

 何も起きない。

 再び指輪が光ることはなく、また、自分の部屋で体験したように、真紅からのテレパシーめいた魔術が飛んでくるわけでもない。

 上条の胸に、それでもある種の予感が生まれる。



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