過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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5:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]
2010/03/20(土) 16:06:27.01 ID:2Z2/dwEo

「はっ!」

 死神の踵が、タン、と床を鳴らす。

 稼いだ数メートルを一気に食いつぶし、敵の鋏が少女の眼前に迫った。

「っっっ!」

 驚きの声をあげる暇なく、少女は身を捻る。

 動きについていけず、空に取り残された制服の襟元が、突き込まれた鋏の先端に引き裂かれた。

 常盤台中学校。

 この都市に住む者ならば知らない者はいない名門校の制服が、少女の身からどっと吹き出した汗に濡れる。

 いま回避できたのはただの偶然に過ぎない。本当なら、いまので終わっていたはずの一撃だった。

 そして、それを為した相手はいまだ目の前だ。

 薄闇に浮かぶ敵の瞳。左右で異なるオッドアイ。それに見据えられ、少女の心に今こそ本物の恐怖が巻き起こった。



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