過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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59:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]
2010/03/21(日) 15:48:49.97 ID:TgoUeT2o


 剣が振り下ろされる。

 もしもここで戦っているのが上条だけだったならば、ここで彼の物語は終わっていただろう。

 生身で刃を受け止める術はなく、剣が魔術の産物であったとしても右手を向ける暇はないのだ。

 だが。

「させないわ!」

 真紅が己の体に巻きついている上条の腕を掴み、その輪から滑り落ちるように下方に体を引っこ抜いた。

 ちょうど逆上がりをするような形で、真紅の両足が弧を描く。

 赤みを帯びた黒い靴。その裏側が、剣を握る水銀燈の両手部分を真下から蹴り上げた。

「!?」

 まったく予想していなかった方向からの一撃に、腕ごと剣が持ち上がる。

「いまよ!」

「っだあああ!」

 左腕にぶらさがる真紅の声に応え、上条が右手で床を強く突いた。

 床を押すその反作用を利用して、一瞬で腕を持ち上げる。動きは、そのまま右ストレートに変化した。

 包帯を巻かれたコブシが、掬い上げるように水銀燈の左肩に突き刺さる。


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