過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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658:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2012/09/15(土) 01:58:56.62 ID:FsTN+OYbo

「……」

 真紅は無言のまま再び顔を伏せた。

 そしてゆっくりと、額を彼の腕に押し当てる。

 長く艶やかな髪が、サラリと上条の二の腕にかかった。

「し、真紅?」

 今更ながらに自分と彼女との体勢を意識したのか、上条が動揺の声を漏らした。

 しかし真紅はそれに構うことなく、目を閉じた。

 胸の中に、とても温かい感情がある。

 そしてそれ以外に、思い出したことも。

(そう、これはあの時と同じ)

 思い出したのだ。

 唐突に、突然に。

 右腕を失いジャンクになったと嘆いた自分を、ジュンは不器用でも必死に慰めてくれた。さらには、自身の辛い記憶をえぐり出してまで、この右腕を取り戻してくれた。

 ちょうど、今の上条と、同じように。


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